Evo(Evolution Championship Series)とは
EvoとはEvolution Championship Series(エボリューション・チャンピオン・シップス)の略称で、さまざまな対戦格闘ゲームの大会を数日間にわたって開催する世界最大規模のオフライン大会です。
毎年7~8月頃に、アメリカ・ラスベガスにて開催されており、格闘技イベントでも有名な“マンダレイ・ベイ・イベントセンター”や”ラスベガス・コンベンションセンター”を会場とし、世界中から格闘ゲームプレイヤーが集まり競い合います。
また“EVO Japan”として2018年から日本へも進出しており、2024年は“EVO Japan 2024 presented by ROHTO”として有明GYM-EXにて4月末に開催されました。
Evoってどんな大会?
Evoは参加費を払えば誰でも参加が可能な”オープントーナメント”イベントです。
トーナメントは柱となる“メイントーナメント”と、有志によって開かれる “サイドトーナメント”という2種類の大会で構成されており、それぞれに複数のゲームタイトルの大会があります。またゲーム会社による出店や未発売タイトルの試遊台の提供など、様々なイベントが併設されています。
特に決勝戦が集まる最終日には各ゲーム会社から初出の発表があるなど、格闘ゲームのイベントとしてユーザーのみならずゲーム会社からも注目されています。
メイン採用ゲームタイトル(2024年)
2024年のEVOはアメリカ・ラスベガスにて現地時間7月19日から21日にかけて、下記の8タイトルをメイントーナメントとして開催されました。
ストリートファイター6(ストリートファイター シリーズ)
TEKKEN8(鉄拳 シリーズ)
GUILTY GEAR -STRIVE-(ギルティギア シリーズ)
グランブルーファンタジーヴァーサス -ライジング-(ブランブルーファンタジーヴァーサス シリーズ)
UNDER NIGHT IN-BIRTH II Sys:Celes(アンダーナイトインヴァース シリーズ)
Mortal Kombat 1(モータルコンバット シリーズ)
THE KING OF FIGHTERS XV(キング・オブ・ファイターズ シリーズ)
ストリートファイターIII サードストライク(ストリートファイター シリーズ)
Evoの歴史
Evoの始まりは1995年、カリフォルニア州サニーベールにあるゴルフランド内アーケードゲームコーナーで開催された“Battle by the Bay”という大会です。ゴルフランドは国内でもストリートファイターが特に盛り上がっていた場所で、ソーシャルサイト“Syoryuken.com”にて働いていたトニー・キャノンを中心にイベントが企画され、40名程度の参加者が集まり開催されました。
2002年に開催地をネバダ州ラスベガスへ移し、大会名を“Evolution”と改称、種目数を増やすなど年々規模を拡大。2016年には決勝戦が集まる最終日を“マンダレイ・ベイ・イベント・センター”にて開催するほどの規模となりました。
2021年には、ソニー・インタラクティブエンタテインメント社がUFCやWWEなど有名格闘技団体を傘下に持つEndeavor社のグループ会社であるRTS社と合弁会社を設立、Evoを共同買収し現在に至ります。
Evoの魅力とは
約1万人の参加者数
Evoが世界最大と言われる一番の理由は、大会参加者数の多さです。格闘ゲームの大会・イベント情報を独自に掲載しているサイト”格ゲーチェッカー”によると、ユニークで1万名以上が参加しているとされており(※1)、これは2022年の5,052名と比べて2倍ほどと、急激に規模が拡大しています。
※1)参考:格ゲーチェッカーより(外部サイト)
実際に大会に参加する以外にも、参加者のサポートや応援、観戦を目的とした来場者も居り、アリーナ一杯の人々が決勝トーナメントを見守ります。
※2)引用:Evo公式サイトより(外部サイト)
ドラマのようなストーリーが有る
Evoでは格闘ゲームにおいて、最も有名であろう試合があります。それはEvo 2004の準決勝、日本のプロプレイヤー梅原大吾選手とアメリカの強豪であるジャスティン・ウォン選手の対戦です。
二人はお互いに認識が有りながらも、この試合まで直接の対戦経験は無かったと言われています。ジャスティン・ウォン選手に追い詰められた梅原大吾選手が、すべての攻撃をいなして逆転をするこの動画はいくつも動画サイトにアップロードされ、1700万再生を超える動画も存在します。
格闘ゲームはプレイしていないが、この動画は見たことが有るという方も多いではないでしょうか。
このように、プレイヤーやそのプレイを中心としたドラマが毎年繰り広げられます。
権威ある特別な大会
格闘ゲームの公式大会は、認定された複数の大会の戦績でポイントを付与し、ポイント上位者に決勝大会への出場権を与えるツアー形式をとることが多く、中でもEvoは最も多くポイントが付与される大会として重要な位置づけをされている場合が多いです。そのためプロ選手も多く参加し、権威ある大会と認識されています。
ストリートファイターの公式大会“CAPCOM PRO TOUR 2023(CPT2023)”では、Evo優勝者はツアーポイントに関係なく決勝大会に進めるという特別な大会のひとつとして認定されており、2023年はアラブのプロプレイヤーであるAngryBird選手が優勝し、ストリートファイター6初のCPT2023決勝大会である”CAPCOM CUP X“出場第1号となりました。
続く2024年では、アメリカのプロプレイヤーであるPunk選手が優勝。Punk選手は2017年、日本のプロプレイヤーであるときど選手に決勝で敗れ惜しくも2位となる経験をしており、その雪辱を果たした想いからか壇上で涙を流すシーンもありました。
国内事例
Evoから派生した大会である“Evo Japan“は、2019年に福岡に誘致され開催、延べ13,000人を動員した(※2)と報じられています。また2023年は東京ビッグサイトで開催され、延べ35,000人の来場(※3)と規模を拡大しています。
2024年のEVO Japanは4月27日~29日に有明GYM-EXで開催されました。
全日有料チケット制という一般参加大会として初の試みを行いつつも、25,000名以上の来場となり(※4)話題となりました。
Evo Japan公式サイト(外部サイト)
EVO Japan 2024 presented by ROHTOではJTBと連携し、有明GYM-EX周辺ホテルでの宿泊パッケージが用意されています。
※3)参考:#FUKUOKAより(外部サイト)
※4)参考:Cocotameより(外部サイト)
※5)参考:4Gamer.netより(外部サイト)
2024年は日本でもスト6公式国際オフライン大会が開催されます!
スーパープレミア大会『京王 Presents JCG STREET FIGHTER 6 CAPCOM Pro Tour 2024 SUPER PREMIER JAPAN』
公式サイトはこちら(チケット販売中)
EVOに象徴される、カプコンカップ直通のプロツアー認定大会である”プレミア大会”
決勝であるカプコンカップは初の日本開催であり、ストリートファイターの大会としてはおよそ30年ぶりの両国国技館開催とあって話題を呼んでいます。
そんな注目を集めるカプコンプロツアーの中でも特別な、カプコンカップへ2名が通過する大会『スーパープレミア大会』が、11月に東京都調布市にて、約3年ぶりのオフライン大会として開催されます。
カプコンプロツアー全体でも2回しか開催されない大チャンスであるスーパープレミアで、ツアーも最終盤を迎える”スーパープレミアジャパン”大会は、プロプレイヤーを中心に世界中から参加者が集まることが予想されます。
あなたも世界中のプレイヤーたちと共に”プロツアー”に参加してみませんか?
まとめ
Evoはeスポーツのプロプレイヤーだけでなく、アマチュアの参加者も現地に集まり一緒にプレイをする大会です。ゲームを通して、様々な人が一緒に楽しみ、ドラマが生まれるイベントとして規模を拡大し続けています。
「ラスベガスに行くのは難しい」という方も、ぜひ日本版Evoである“Evo Japan”へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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