ストリートファイターの競技シーンとは
最新作『ストリートファイター6』(2023年6月発売)が話題を呼んでいるストリートファイターシリーズ。
ネット番組やオンライン/オフラインイベントなどが盛んに行われおり、発売から約半年ほどの2024年1月には世界300万本の売上となったことが発表されています(※1)
ゲームをプレイしたことのない方でも、”ウメハラ”選手の名前を聞いたことや、有名ストリーマーの方のプレイを見たことが有るのではないでしょうか。
そんなストリートファイターシリーズですが、eスポーツとして大規模な競技シーンが展開されていることはご存知でしょうか。
今回はそんなストリートファイターの競技シーンの仕組みや2024年の情報を紹介していきます。
※1)カプコン社公式リリース:ストリートファイター6』が全世界で300万本を突破!~ eスポーツ連動ならびに追加コンテンツにより、順調に販売本数を伸長 ~(外部サイト)
そもそも『ストリートファイター』ってどんなゲーム?
ストリートファイターは、株式会社カプコンが開発・販売する対戦型格闘ゲームです。1987年にアーケードゲームとして誕生。1991年に『ストリートファイターII』が発売され、ゲームセンターを中心に爆発的に普及。その後、家庭用ゲーム機やPCなど様々なプラットフォームでリリースされ、現在も続く格闘ゲームの金字塔として世界中で愛されています。
プレイヤーは、リュウや春麗といった個性豊かなキャラクターを操り、パンチやキック、必殺技を駆使して相手を倒します。体力ゲージが先にゼロになった方が負けというシンプルなルールながら、奥深い駆け引きと戦略性が、長年多くのプレイヤーを魅了し続けています。
「ストリートファイター」のプロシーンってどんな仕組み?
ストリートファイターのプロシーンは『カプコンプロツアー(CPT)』と呼ばれるポイントランキング制の大会群と、『ストリートファイターリーグ(SFL)』と呼ばれるプロリーグの2つで構成されています。
この項では大会の仕組みや種類について紹介します。
カプコン公式eスポーツサイト(外部リンク)
公式国際大会:カプコンプロツアー(CPT)について
CPTは予選と決勝大会で構成される大会群の総称で、複数の大会の総合的な成績を競うポイントランキング制となっています。予選は誰でも参加ができるオープン大会となっているため、プロゲーマーはもちろん一般の参加者も多く参加します。
大会は地域予選、直接出場予選、決勝大会といくつかの種類の大会に分けられています。
決勝大会:カプコンカップ(CAPCOM CUP)
カプコンカップは世界各地で行われる予選を通過した選手のみが出場できる公式世界大会です。
2023年の『CACOM CUP X』では各予選を勝ち抜いた48名の選手がアメリカはハリウッドにて争い、台湾のノンプロプレイヤー(企業と契約を結んでいない選手)であるUMA選手が優勝、100万ドルの賞金と世界一の栄誉を手にしました。
2024年の『CAPCOM CUP 11』は引き続き賞金100万ドル、日本の両国国技館で開催が予定されています。
両国国技館でのストリートファイターシリーズの大会開催は30年ぶり、カプコンカップとしては初の日本開催となり話題を呼んでいます。
ポイントランキング制地域予選大会:ワールドウォリアー(World Warrior:略称WW)
世界各国で開催される地域予選大会はワールドウォリアーと呼ばれます。所属地域の大会で成績上位になると地域ポイントを獲得、地域ランキング上位者だけが出場できるWW最終予選にて優勝することでカプコンカップへの出場権を手にします。
直接出場予選大会:CPTプレミア
CPTプレミアは直接カプコンカップへ出場が決まる大会で、優勝者は地域ランキングに関係なくカプコンカップへの出場権を手にします。
2023年ではオンラインとオフラインの2種類の大会で構成されていました。
オンラインのプレミア大会は各地域に分けての開催となり、その地域からカプコンカップへ出場する選手を決定します。
オフラインのプレミア大会は地域に関係なく出場ができるため、世界中のプレイヤーが一堂に会してカプコンカップ出場を争います。
2024年は8回のオフライン大会が予定されており、日本では11月に開催される予定となっています。
CPT最終予選:Last Chance Qualifier(LCQ)
LCQはカプコンカップが開催される直前に行われる最終予選大会で、こちらもCPTプレミアと同じく直接カプコンカップへの出場権を手にすることができる国際大会となっています。
2023年は開催地であるハリウッドにてカプコンカップの約一週間前程から行われ、カプコンカップ最後のキップを争いました。
2024年のカプコンプロツアー(CPT 2024)
2024年のCPTはワールドウォリアーとプレミア大会、そしてスーパープレミア大会で構成されています(LCQについては現状では発表されていません)
スーパープレミア大会は、優勝者と準優勝者の計2名がカプコンカップへの切符を手にする特別な国際大会となっています。
このスーパープレミア大会は2回の開催が予定されており、うち1回は日本での開催が予定されています。
世界中から日本にプレイヤーが集まる大会となりますので、要チェックです!
スーパープレミア大会『京王 Presents JCG STREET FIGHTER 6 CAPCOM Pro Tour 2024 SUPER PREMIER JAPAN』公式サイトはこちら(チケット販売中)
公式プロリーグ:ストリートファイターリーグ(SFL)について
SFLは4名1チームで行われるリーグ制大会で、世界をいくつかの地域にわけた地域リーグと、カプコンカップにて行われる世界決勝大会『ワールドチャンピオンシップ(WORLD CHAMPIONSHIP)』に分けられています。
2023年は日本・アメリカ・ヨーロッパの3地域にて開催され、日本のリーグ『ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023』には9チームのプロチーム、総勢36名のプロゲーマーが参加しました。
◆ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023参加チーム一覧
- CYCLOPS athelete gaming
- DetonatioN Focusme
- FAV gaming
- Good 8 Squad
- Saishunkan Sol 熊本
- 魚群
- 忍ism Gaming
- 名古屋OJA BODY STAR
- 広島 TEAM iXA
ワールドチャンピオンシップ 2023には日本より『FAV gaming』、アメリカより『BANDITS』、ヨーロッパより『00NATION』が地域リーグを勝ち抜き参加。日本のFAV gamingは00NATIONに大差をつけるものの、つづくBANDITS戦にて惜しくも敗れ準優勝となりました。
2024年の『ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2024』は参加チーム数が9チームから12チームに拡大され、2つのリーグに分けて争う2ディビジョン制となりました。
◆ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2024参加チーム一覧
- CAG OSAKA(旧 CYCLOPS athlete gaming)
- Crazy Raccoon
- DetonatioN Focusme
- DONUTS VARREL
- FAV gaming
- FUKUSHIMA IBUSHIGIN
- Good 8 Squad
- Yogibo REJECT(旧 REJECT)
- Saishunkan Sol 熊本
- 忍ism Gaming
- 名古屋NTPOJA(旧 名古屋OJA BODY STAR)
- 広島 TEAM iXA
まとめ
ストリートファイターの競技シーンはプロプレイヤーが中心のリーグと、プロでないプレイヤーが夢を掴むカプコンプロツアーの2つの道が用意されており、どちらも大きな規模で開催されている国内では類を見ないシーンです。
2023年に優勝したUMA選手は、企業と契約を結んでいない社会人プレイヤーながらも並み居るプロゲーマーたちを倒し、世界一の称号と100万ドルの賞金を手にしました。
まさに夢のあるシーンと言えるでしょう。
2024年は決勝大会であるカプコンカップが日本開催となりますので、この機会にぜひ観戦に行ってみてはいかがでしょうか。
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