025年1月、北海道・札幌が世界のeスポーツファンの熱狂に包まれました。
その中心にあったのは、Electronic Arts(エレクトロニック・アーツ)の大人気バトルロイヤルFPS『Apex Legends』の公式世界大会「Apex Legends Global Series (ALGS) Year 4 Championship」です。
アジアで初めて開催されたこの最高峰の決勝大会は、日本における『Apex Legends』の絶大な人気を改めて証明し、そのファンの熱量が世界規模であることを知らしめる歴史的な出来事となりました。
本稿では今やeスポーツの代表格として絶大な人気を誇る『Apex Legends』がどのようにデビューし、これほど熱狂的なファンを獲得するに至ったのか、その歴史を紐解いていきます。
『Apex Legends』とは?
『Apex Legends』は最大60人のプレイヤーが3人1組でチームを組み、個性豊かな「レジェンド」として最後の1部隊となることを目指す、基本プレイ無料のバトルロイヤル・ファーストパーソンシューター(FPS)です。
「タイタンフォール」シリーズで世界中のFPSファンから高い評価を得るRespawn Entertainmentが開発し、『PUBG: Battlegrounds』や『Fortnite』が大きな注目を集めるバトロワ全盛の時代、2019年2月4日(日本時間では2月5日)にリリースされました。
本作は事前のプロモーションが行われないサプライズリリース戦略が取られており、突如リリースされた大作FPSの存在は全世界のゲーマーを驚かせました。
ゲーマーを驚かせたのはリリース戦略だけでなく、完成度の高いガンプレイ、革新的なコミュニケーション機能「ピンシステム」など高品質なゲームシステムを備えながら基本プレイ無料という手軽に楽しめる作品であったことも大きな要因でした。
世界中のゲーマーから注目を集めた『Apex Legends』はプレイヤー数が爆発的に増加し、リリースから24時間で250万ダウンロードを突破。
1週間後には2,500万ダウンロード、1か月後には5,000万ダウンロードとプレイヤー数を増やし続け、同時接続者数も200万人を超えるなど驚異的な記録を打ち立て、バトロワ界に新時代を切り開く鮮烈なデビューを飾っています。
参考:大流行PCゲーム「Apex Legends」とは? パソコンで遊ぶタイトルが大豊作すぎる(ASCII倶楽部)
参考:「Apex Legends」が,1か月で5000万人ものプレイヤーを獲得。初動は「Fortnite」を抜く勢いに(4Ganer.net)
リリース直後から進化を続ける『Apex Legends』
流行の移り変わりが激しい昨今のゲーム業界ですが『Apex Legends』の人気は長く、リリース後もコンテンツを継続的に配信していくライブサービス型のオンラインゲーム業界の最前線を走り続けています。
この人気の背景にはライブサービス型オンラインゲームの根幹となる「進化を止めない姿勢」にあります。
Respawn Entertainmentは、約3ヶ月ごとに大きな区切りとなる「シーズン」を導入し、定期的に大規模なアップデートを続けることで、ゲーム環境に常に変化をもたらしてきました。
アップデートの大きな柱となるのは新たなレジェンドと新マップの追加で、個性的な能力を持つレジェンドが加わるほど戦略や戦術の幅は広がり、特徴の異なるマップが追加されることで、プレイヤーは全く違った戦いに挑むことになります。
さらに、ゲームシステムそのものにも手が加えられており、ダメージを吸収・軽減するアーマーシステムなどはリリースから現在に至るまで何度も調整され、2020年にはアイテムを自作できるクラフトシステムが実装。
2023年には「レジェンド」のクラスシステムを大幅に変更を加え、戦略の幅を大きく広げました。
6年をかけて育て上げられた競技シーンの発展
『Apex Legends』の奥深い戦略性とスピーディーなゲーム性は、リリース初期から競技的なプレイを望む層を惹きつけていました。
Electronic ArtsとRespawn Entertainmentはその熱気に答える形で2019年9月に初の公式世界大会「Apex Legends Preseason Invitational」を開催。
全世界から80チームがポーランド・クラクフに集い、世界最強の座をかけて競い合いました。
同大会には現在も公式解説者として活躍するAleluさんら6名が日本チームとして出場したほか、RASさんやSellyさんといった現在はプロゲーミングチームCrazy Raccoonで活躍する韓国勢も出場しています。
その後も2020年には公式世界大会「Apex Legends Global Series (ALGS)」が発足し、本格的な競技シーンを確立していきます。
日本では公式世界大会だけでなく、ストリーマーが参加する競技イベントも盛んに実施されており、プロゲーミングチームCrazy Raccoonが主催する「Crazy Raccoon Cup Apex Legends」は競技シーンへの関心を深める大きな役割を担いました。
人気ストリーマーによる競技イベントや、熱のこもった世界大会の同時配信文化も影響し、日本のは北米地域に匹敵する程の熱狂的な『Apex Legends』コミュニティが形成されています。
その熱狂を裏付ける結果となったのが、2025年1月29日から2月2日にかけて北海道は札幌、大和ハウス プレミストドーム(旧:札幌ドーム)で開催された年間王者を決めるシーズン最終決戦「ALGS Year 4 Championship」です。
ALGS史上初となるアジア地域開催となる本大会では、シリーズ史上最多の観客動員となる延べ34,000人以上の来場者を記録し、国内のファンにとって忘れられない歴史的な瞬間となりました。
2025年6月にはElectronic Artsと札幌市が覚書を締結しており、「ALGS Year 5」および「ALGS Year 6」のChampionshipを札幌で継続開催が決定。『Apex Legends』コミュニティのさらなる盛り上がりが期待されています。
参考:『Apex Legends』世界王者を決める国際大会“ALGS”チャンピオンシップが、2026年、2027年も札幌で継続開催(ファミ通.com)
日本で広く根付く『Apex Legends』
日本における『Apex Legends』の人気は極めて高く、その熱狂はeスポーツシーンだけに留まりません。
その人気の高さを裏付けているのが、日本市場で特に活発に行われているマーケティング施策の数々です。
その代表格となるのは、ドン・キホーテやタワーレコードといった有名企業とのコラボレーション展開と、日本各地で開催されるポップアップストアです。
ポップアップストアではグッズ販売だけでなく、実物大のサプライボックスや武器、ファン垂涎のスーパーレジェンドのレプリカ、貴重なコンセプトアートなどが展示されることもあり、ゲームの世界観を身近に感じられる場として多くの人々を惹きつけました。
参考:新グッズも先行で、予想外に見応えあるギャラリーも! Apex Legendsのギャラリー&ポップアップストアが渋谷 PARCOで開催(ASCII.jp)
まとめ
衝撃的なデビューから世界的な人気タイトルへと成長した『Apex Legends』は、日本において競技だけでなくひとつの文化として独自の熱狂を生み出しました。
札幌での世界大会継続開催が示すように、日本での『Apex Legends』人気はリリースから7年目にして未だ衰えていません。
さらなる発展が期待できる『Apex Legends』の行方にぜひご注目ください。
JCGでは『Apex Legends』のみならず、様々なゲームタイトルのイベント開催や番組制作に関するご相談を受け付けております。
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