eスポーツの大規模プロ大会 EWCとは?
2024年7月3日よりサウジアラビアの首都リヤドにて開催されている世界最大規模のeスポーツ大会「Esports World Cup / eスポーツワールドカップ(公式サイト)」。
同大会は8月末までの8週間、『ストリートファイター6』をはじめとする全22種目の王者を目指して、全世界から500以上のチーム、1500人以上の選手が集います。
日本国内からも出場するチームや選手がいるということでeスポーツワールドカップについて興味を持った方も多いでしょう。
そこで、本稿では世界でもトップクラスの規模を誇るeスポーツ大会eスポーツワールドカップの基本情報から、注目チーム・選手をご紹介します。
サウジアラビア賞金総額6,000万ドル以上の超大型大会eスポーツワールドカップ
現在サウジアラビアで開催されているeスポーツワールドカップは、同じくサウジアラビア リヤドにて開催されていた「Gamers8」を前身とするeスポーツイベントです。
前身のGamers8は2022年、2023年と2度にわたり開催されており、昨年7月の第2回では『Dota 2』や『Fortnite』といった海外人気の高いタイトルに加え、『ストリートファイター6』などの新規タイトルを採用。
賞金規模は第1回で総額1,500万ドル以上、そして第2回大会では3倍となる総額4,500万ドル以上と規模を拡大していきました。
日本ではIBUSHIGIN所属のKakeru (翔)選手が『ストリートファイター6』部門で優勝、賞金40万ドルを獲得したことで大きな話題となりました。
そんなGamers8の後継的位置づけとなるeスポーツワールドカップでは大会規模をさらに拡大、大会種目は下記の22種目で開催されています。
Esports World Cup 2024 | Opening Show(動画リンク)
Apex Legends
Call of Duty Modern Warfare 3(2023)
Call of Duty: Warzone
Counter-Strike 2
Dota 2
EA SPORTS FC 24
ESL R1 – Racing Released
Fortnite
Garena Free Fire
Honor of Kings
League of Legends
Mobile Legends: Bang Bang
Mobile Legends: Bang Bang 女性部門
Overwatch 2
PUBG Mobile
PUBG: BATTLEGROUNDS
Rocket League
Starcraft 2
Teamfight Tactics
TEKKEN 8
Tom Clancy’s Rainbow Six Siege
ストリートファイター6
期間中は世界各地から500チーム以上、1,500人を超えるプロゲーマーが集結し、7月3日から8月26日までの8週にわたって競い合います。
賞金総額は第2回Gamers8をさらに上回る6,000万ドル以上であり、eスポーツイベント市場では最大規模の大会と言えるでしょう。
サウジアラビアがeスポーツを推す理由
非常に大規模なeスポーツイベントとなるeスポーツワールドカップですが、なぜこれほどの規模のイベントを誰、あるいはどこが主催しているのでしょうか?
岸田首相 サウジ皇太子と会談 クリーンエネルギー分野協力も
eスポーツワールドカップは開催国サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相が主導する「Saudi Vision 2030」※1の一環として企画されたイベントであり、同皇太子が設立したEsports World Cup Foundationが主催しています。
※1)Saudi Vision 2030公式サイトはこちら
「Saudi Vision 2030」は産油国として知られるサウジアラビアが抱える石油依存をはじめとする経済的課題を包括的に解決し、持続的な経済成長の創出を目指す政府開発プログラムです。
サルマン皇太子はゲーム・アニメといった日本のコンテンツに興味を示していることが知られていますが、ゲームの主要産業化にも精力的に取り組んでおり、2022年には大手eスポーツ企業のESLとFACEITがサウジアラビア政府の投資基金より出資を受けるSavvy Gamingによって買収されたことで話題となりました。
eスポーツワールドカップを主催するEsports World Cup Foundationもまた、公共投資基金からの出資を受けており、同大会以外にも複数のeスポーツ事業に参入しています。
eスポーツワールドカップの注目日本選手&チーム
世界中から1,500人以上ものプレイヤーが集結するeスポーツワールドカップですが、やはり気になるのは日本からの出場チーム・選手ではないでしょうか?
今大会では日本でも人気の高い『ストリートファイター6』や『Apex Legends』などのタイトルも採用されており、国内チームや選手の出場が決まっています。
ここからはeスポーツワールドカップに出場する日本チーム・選手の一部をピックアップしてご紹介します。
『ストリートファイター6』部門
Kakeru (翔)
所属:IBUSHIGIN
公式X
配信サイト
ひぐち
所属:Saishunkan Sol 熊本
公式X
配信サイト
ボンちゃん
所属:Crazy Raccoon
公式X
配信サイト
もけ
所属:VARREL
公式X
配信サイト
りゅうきち
所属:FAV gaming
公式X
配信サイト
板橋ザンギエフ
所属:DetonatioN FocusMe
公式X
配信サイト
立川
所属:Burning Core
公式X
配信サイト
『TEKKEN 8』部門
チクリン
所属:THY
公式X
配信サイト
ノビ
所属:TeamYAMASA
公式X
配信サイト
ケイスケ
所属:ZETA DIVISION
公式X
配信サイト
『Apex Legends』部門
FENNEL
Pinotr
公式X
Curihara
公式X
mo-mon
公式X
Fnatic
YukaF
公式X
配信サイト
satuki
公式X
配信サイト
Lykq
公式X
配信サイト
GHS Professional
1tappy
公式X
配信サイト
4rufa
公式X
配信サイト
機械学習
公式X
配信サイト
NORTHEPTION
Taida
公式X
配信サイト
ReyzyGG
公式X
配信サイト
yukaPEROdator
公式X
配信サイト
HAO
5CG
公式X
配信サイト
wqtagashi
公式X
配信サイト
Right
公式X
配信サイト
RED Rams
wayachang
公式X
配信サイト
Datch
公式X
配信サイト
inkya
公式X
配信サイト
RIDDLE
YUKIO
公式X
配信サイト
saku
公式X
配信サイト
UmichanLoveti
公式X
配信サイト
TIE
1ron
公式X
配信サイト
Famas
公式X
配信サイト
Axis
公式X
配信サイト
『Fortnite』部門
ZETA DIVISION
Minipiyo
公式X
配信サイト
Zagou
公式X
配信サイト
yuma
公式X
配信サイト
Koyota
公式X
配信サイト
『Tom Clancy’s Rainbow Six Siege』部門
SCARZ
FishLike
公式X
配信サイト
Taiyou
公式X
配信サイト
Wqsyo1
公式X
配信サイト
REC
公式X
Nina
公式X
『PUBG Mobile』部門
CAG OSAKA
Apollo
公式X
配信サイト
Mattun
公式X
配信サイト
GarnetOcO
公式X
配信サイト
Naoto
公式X
配信サイト
REJECT
ReijiOcO
公式X
配信サイト
SaRa
公式X
配信サイト
Duelo
公式X
配信サイト
Devine
公式X
配信サイト
『チームファイト タクティクス』部門
ZETA DIVISION
title
公式X
配信サイト
kes
公式X
配信サイト
Taro
公式X
配信サイト
KAITO
公式X
配信サイト
『FC24』部門
Web Nasri
所属:鹿島アントラーズ
公式X
配信サイト
『Overwatch 2』部門
ZETA DIVISION
AlphaYi
公式X
配信サイト
Bernar
公式X
Fearless
公式X
FiNN
公式X
配信サイト
Flora
公式X
配信サイト
Viol2t
公式X
配信サイト
Changgoon※2
公式X
Rascal
公式X
※2)Nekoヘッドコーチ退団に伴いChanggoonコーチがチームへ加入。(https://zetadivision.com/news/2024/06/29/23985)
サウジアラビアではオリンピックも開催
サウジアラビアではeスポーツワールドカップ以外にも複数のeスポーツ大会・イベントの実施を予定しており、なかでも「オリンピックeスポーツゲームズ」が大きな注目を集めています。
オリンピックeスポーツゲームズはオリンピック委員会(IOC)とサウジアラビアの国内オリンピック委員会(NOC)が提携し、2025年の開催を予定しているeスポーツの新設大会です。
IOCとNOCの提携は12年間であり、第1回大会の開催以降も定期的な開催が予定されています。
IOCのトーマス・バッハ会長は「eスポーツ分野における専門知識をもつNOCとの提携は、オリンピックeスポーツゲームズ開催の大きな助けになる」とコメント。
サウジアラビアのスポーツ大臣を務めるアブドゥルアジズ・ビン・トゥルキ・アル・ファイサル王子は「ICOと提携し、国際スポーツが新たな時代を迎える手助けができることに大きな期待を寄せている。」と期待感とともに、
「2,300万人以上のゲーマーを抱え、サルマン皇太子の支援により国際的なeスポーツの拠点になっているサウジアラビアでオリンピックeスポーツゲームズが開催されることは、同国と国際的なeスポーツコミュニティにとって自然なステップアップだ。」eスポーツシーンをけん引する姿勢を強調しました。
オリンピック委員会のプレスリリース(外部リンク)
まとめ
前身大会から年々規模を拡大し、史上最大規模の賞金総額を謳うまでに成長したeスポーツワールドカップ。
世界中からプロゲーマーが集結し、22種目で競い合う本大会では日本からも多くの選手・チームが出場します。
まもなく後半戦へと突入するeスポーツワールドカップは公式Twitchチャンネルおよび、YouTubeチャンネルのほか、DAZNでも全種目無料でオンライン観戦可能です。
サウジアラビアで戦う日本勢を応援するため、そしてeスポーツ中心地化を目指す同国の動向を知るためにも、eスポーツワールドカップをご覧になってみてはいかがでしょうか。
JCGではeスポーツのイベント開催や番組制作に関するご相談を受け付けております。
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