近ごろイベントや配信サイトで人気を集めているeスポーツ。2023年6月には国際オリンピック委員会(IOC)がオリンピックeスポーツシリーズを開催したこともあり注目されています。
注目を集めるeスポーツですが、どんなゲームでどんなゲームがあるのでしょうか。
ジャンル別に代表的なゲームタイトルをまとめてご紹介します。
格闘ゲーム
格闘ゲームは主に1対1で、キャラクターを操作して攻撃し、お互いの体力を減らし合あうゲームです。“ストリートファイター“を始めとしてゲームの中では長い歴史を持つジャンルで、40歳を超えるプロ選手が今も第一線で活躍しています。
ストリートファイター(STREET FIGHTER) シリーズ
カプコン社からシリーズ最初の作品が1987年に発売されて以来、格闘ゲームの中心的タイトルとして人気を博しています。最新作であるストリートファイター6が2023年6月に発売され、発売から約1ヶ月で全世界200万本の売上となり話題となりました。
国内外でプロリーグや、年間王者を決める大会“カプコンカップ“が開催されており、一連の大会賞金総額は200万ドル以上との発表がされました。
ギルティギア(GUILTY GEAR) シリーズ
アークシステムワークス社から1998年に発売され、アニメのようなグラフィックとスピード感の有る戦闘で人気を呼んでいるタイトルです。最新作の“ギルティギア ストライブ“は2021年6月に発売されています。
世界中で行われている大規模コミュニティ大会の成績に応じて決勝進出者が決まるツアー制の世界大会“ARC WOLRD TOUR”が開催されており、2024年春にカリフォルニアで決勝が行われる予定です。
鉄拳(TEKKEN) シリーズ
バンダイナムコエンターテインメント社の格闘ゲームでキャラクターの手足に対応したボタン操作や手前や奥にステップして攻撃を避ける奥行きの概念など、独自性の高いタイトルです。第1作目が1994年に発売され、最新作である“鉄拳8”は2024年1月に発売が予定されています。
こちらのタイトルもツアー制の世界大会“TEKKEN World Tour”が開催されており、プロ選手を始めとしたプレイヤーが世界中を巡っています。決勝大会は2024年に予定されています。
ファーストパーソンシューティングゲーム(FPS)
FPSはプレイヤーが操作キャラクターの視点になって銃で撃ち合うゲームです。eスポーツシーンでは、主に相手の拠点を攻める攻撃側チームと拠点を守る防御側チームに別れて争うルールが一般的で、射撃の正確性やチームの戦略が勝敗を分けます。
カウンターストライク(Counter-Strike) シリーズ
ゲーム販売プラットフォーム“Steam”を展開するValve社が開発・運営しているPC向けシューティングゲームで、2000年に第1作がリリース、2023年9月には特に人気の高い“カウンターストライク グローバルオフェンシブ”の大規模アップデートである“カウンターストライク2“がリリースされました。攻撃側と防御側の5対5に分かれるチーム戦が主なルールとなっており、戦闘の合間に武器を購入する”マネーシステム“などによる戦略性の高さから世界的な人気を呼んでいます。
“Intel Extreme Masters”や“Wolrd Cyber Games”などの国際的な大規模eスポーツ大会に採用されているタイトルで、国際的に活動するプロチームの多くが選手を保有しています。
ヴァロラント(Valorant)
Riot Games社が2020年にPC向けにリリースした比較的新しいゲームタイトルです。カウンターストライクと同じく“マネーシステム”を採用し、相手の拠点を攻める攻撃側と、攻撃側を殲滅する防御側の5対5に別れてチーム戦を繰り広げます。
リーグ制の競技シーンがあり、EMEA・南北アメリカ・APACの3つに別れたリージョンでプロチームが争っています。
日本でも競技シーンが活発で、2023年6月には3つのリーグを勝ち抜いたチームが集う公式国際大会“VALORANT Champions Tour 2023: Masters Tokyo”が千葉県のTIPSTAR DOME CHIBAと幕張メッセで行われ、総来場数が3万7000人を超え話題となりました。
コールオブデューティー(Call of Duty) シリーズ
アクティビジョン・ブリザード社がPC/コンシューマ向けに販売するシューティングゲームです。2003年に第1作目が発売されて以降、2022年にはシリーズ累計4億本を売り上げる(※1)など世界的な人気を誇るタイトルで、最新作である“モダン・ウォーフェアIII”は2023年11月に発売されました。
eスポーツとしての競技シーンは主にアメリカで、フランチャイズとして12チームが“Call of Duty League”に所属し、ポイント制のリーグで競い合っています。
※1 ゲーム公式サイト発表による(外部リンク)
バトルロイヤルゲーム
バトルロイヤルゲームは比較的新しいジャンルで、数十人~数百人が一斉にひとつのマップに降り立ち、マップに落ちている装備を集めながら最後の1人になるまで競うジャンルのゲームです。戦闘はFPSやTPS(サードパーソン・シューティング)などのシューターゲームやアクションゲームの要素があり、どこから狙われるか分からない緊張感のある体験が可能です。
PUBG: BATTLEGROUNDS / PUBG MOBILE
PUBG: BATTLEGROUNDS 公式サイト
PUBG MOBILE 公式サイト
KRAFTON社が販売するシューティング・バトルロイヤルゲームで、PC向けに2017年にリリースされました。現在はプレイステーションやXboxなどにも対応しており、モバイル端末向けに“PUBG MOBILE”がリリースされています。“バトルロイヤル”という新しいジャンルが広まるきっかけになったタイトルです。
PC/コンシューマ向け、モバイル向け共に公式国際大会が開催されており、各国で行われる地域予選をくぐり抜けたチームが12月に行われる決勝戦にて、世界中のプロチームと戦います。日本にもプロチームが複数あり、APAC地域から参戦しています。
エーペックスレジェンズ(ApexLegends)
Electronic Arts社(EA社)が2019年よりPC/コンシューマ向けにサービスを展開しているバトルロイヤルゲームです。主に3人1チームで戦います。キャラクターが複数用意されており、飛行やワープ、バリアなどキャラクターごとに特殊な技が用意されているため、シューティング以外にも戦闘の要素が有ることが特徴です。
年間を通して公式国際大会である“Apex Legends Global Series”が開催されており、地域予選を勝ち上がったチームは決勝である“Championship”へ駒を進めます。日本もAPAC地域にてプロチームが活動しており、2023年のChampionshipへも複数のチームが出場するなど活躍しています。
フォートナイト(Fortnite)
Epic Games社が2017年よりPC/コンシューマ、モバイルデバイスに向けてサービスを展開しているバトルロイヤルゲームです。木材や鉄などを集めて自分で足場を建築する独自の要素や、スター・ウォーズやドラゴンボールなど超有名作品を始め、音楽アーティストなど幅広いコンテンツとのコラボレーションで人気を集めるタイトルです。
eスポーツとしては“Fortnite Champion Series(FNCS)”として、ゲーム内からも参加可能な予選大会が定期的に開催されており、成績上位者は“FNCS Global Championship”へ出場します。2023年はコペンハーゲンにて賞金総額400万ドルという規模で開催されました。若い選手が多く、10代前半のプロ選手も活動しています。
MOBA(マルチオンライン・バトルアリーナ)
MOBAは1つのマップで2チームに分かれて相手の拠点を攻め合うゲームです。使用するキャラクターごとに役割やレベルが設けられており試合中に成長するなど、ロールプレイングゲームのような要素が組み込まれています。
Dota2
MOBAの元祖的なタイトルで、元々は2003年ごろに“StarCraft”や“Warcraft III”というゲーム内でユーザーが作成したマップになります。その後、Steamを展開するValve社が開発に加わり、2013年に独立したゲームとしてDota2が制作されました。
世界中にプロチームが存在しており、公式世界大会である“The International”の優勝を目指し活動をしています。世界大会の賞金はゲーム内アイテムの売上に応じて決定される仕組みとなっており、2021年は総額約4000万ドルという高額なものとなりました。
リーグ・オブ・レジェンド(Leagues of Legends)
Riot Games社が2009年にリリースしたタイトルで、プレイヤー数は全世界で1億人を超えると言われています。個性的な160体以上のキャラクターやストーリーが存在し、コラボレーションアイテムやアニメなど、様々なコンテンツが存在します。
フランチャイズ化されたリーグ形式のプロシーンになっており、各地域のリーグを勝ち抜いたチームは世界大会である”League of Legends World Championship”への出場権を手にします。世界大会は各地域に向けて配信され、2021年には7000万人を超える同時視聴者数を記録しています(※1)
日本でもプロリーグである“League of Legends Japan League(LJL)”で選手たちが世界を目指して競い合っています。
※1:合同会社ライアットゲームズ発表による(外部リンク)
ポケモンユナイト(Pokémon UNITE)
ポケモン社が2021年にリリースした、比較的新しいMOBAタイトルです。プレイヤーは約40体からお気に入りのポケモンを選び操作します。マップに居るほかのポケモンをゲットしてポイントを獲得し、獲得したポイントを相手陣地のゴールに入れることで得点を競います。
世界大会はポケモンに関連したゲームが集まる“ポケモンワールドチャンピオンシップス”の中で行われます。
またアジア国際大会である“Pokémon UNITE Asia Champions League ”も開催されており、日本を含めたアジア各地域で行われる予選を勝ち抜いたチームが決勝トーナメントで争います。
日本予選である“Pokémon UNITE Winter Tournament”は弊社がポケモン社と協力して開催しています(※2)
※2:ポケモンユナイト JCG大会公式サイト(リンク)
スポーツゲーム
実際に存在するスポーツをゲームにしたジャンルです。関連団体、スポーツチームとの協力や、国体の文化プログラムへの採用など、リアルスポーツと関連した取り組みが多く行われています。
FIFA シリーズ
EA社が販売するサッカーゲームシリーズで、その名の通り国際サッカー連盟(FIFA)公認のゲームとして、シリーズ累計3億2500万本以上の売上(※3)を誇るタイトルです。2022年発売の“EA SPORTS FIFA 23”を最後にFIFAとの契約が終了しますが、シリーズ自体は「EA SPORTS FC」と名前を変えて続くと発表されています(※4)
世界大会としてFIFAeワールドカップが開催されており、鹿島アントラーズeスポーツチーム所属のナスリ選手がスウェーデン王者を破り、アジア唯一の選手として勝ち抜くなど日本人選手の活躍も目立ちます。
(※3)EA社発表による(外部リンク)
(※4)IGN Japan記事より(外部リンク)
eFootball シリーズ
もともと“ウイニングイレブン”の名前でコナミデジタルエンタテインメント社から発売されており、2021年よりeFootballに改められモバイル版もリリースされています。
2023年には公式世界大会“eFootball™ Championship Open 2023”が行われ、2000万人が参加したと報じられています(※5)優勝した日本人選手のUDI選手は1万ドルを手にしました。
また国体における文化プログラム事業として行われている“全国都道府県対抗eスポーツ選手権”にも採用されており、日本全国でeスポーツとして楽しまれています。
(※5)TBS NEWS DIGより(外部リンク)
プロ野球スピリッツA
コナミグループ社が2015年にリリースしたスマートフォン向けプロ野球ゲームです。プ2021年には世界ゲームアプリランキングTOP10にランクインする(※6)など、高い人気を誇るタイトルです。プレイヤーは実際に活躍している選手を集め自由にオーダーを作成し、選手育成や試合を行うことが出来ます。
競技シーンは主に国内で、公式全国大会の“プロスピAチャンピオンシップ”を始め、一般社団法人日本野球機構(NPB)と協力して行われているプロ野球eスポーツリーグ「eBASEBALLプロスピAリーグ」など活発に行われています。
(※6)Game Business Journalによる(外部リンク)
まとめ
近年発売されたゲームから30年以上続くゲームまで、様々なゲームが競技として楽しまれ、プロ活動が行われています。
また世界的なゲームだけでなく、国内独自のゲームやスマートフォン向けタイトルもeスポーツとしての取り組みが行われています。
皆さんのお気に入りのゲームにもeスポーツシーンが存在しているかもしれませんね!
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