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自治体のeスポーツ大会に使える補助金・交付金の探し方|確認のポイントと注意点

ビジネス向け記事

2026.10.28

自治体のeスポーツ大会に使える補助金・交付金の探し方|確認のポイントと注意点

eスポーツ施策に、国や県の制度は使えるのか

自治体がeスポーツ大会を企画するとき、「予算をどう確保するか」は、担当者が最初に悩む点の一つです。国や都道府県には、地域活性化を目的とした交付金・補助金の制度があります。中には、eスポーツを名指しで対象にしている制度もあります。

ただし、制度ごとに対象となる事業、補助率、上限額、申請できる時期が異なります。年度ごとに内容が変わることも多く、この記事の情報は、あくまで確認の入口としてお使いください。この記事では、公式に公開されている資料をもとに、「どんな制度があるか」と「確認するときのポイント」を整理します。最新の条件や申請の可否は、必ず各制度の窓口で確認してください。

 

国の制度:新しい地方経済・生活環境創生交付金

国の制度として代表的なのが、内閣官房・内閣府が所管する「新しい地方経済・生活環境創生交付金」です。地方の自主性と創意工夫による、地域独自の地方創生の取り組みを、計画から実施まで後押しする制度とされています。

内閣府が令和7年9月に公表した資料によると、このうち「第2世代交付金」の概要は次のとおりです。

項目内容
対象となる事業ソフト事業、拠点整備事業
補助率1/2
上限額(国費)都道府県・中枢中核都市:年度15億円/市区町村:年度10億円(1自治体あたり)
事業の期間ソフト事業・拠点整備事業は原則3か年度以内(最長5か年度)
申請できる主体地方公共団体(都道府県、中枢中核都市、市区町村)

まずは想定している事業に活用できるか、個別に確認が必要です

また、この交付金は、地域の取り組みを「計画から実施まで」後押しする制度で、事業の計画期間は原則3か年度以内とされています。申請にあたっては、1回の大会だけでなく、地域の目的の中でeスポーツをどう位置づけるかを説明できるよう、準備しておくと安心です。

 

都道府県の独自制度の例:栃木県

都道府県や市町村が、eスポーツに特化した補助制度を設けている例もあります。ここでは、栃木県の令和8年度の制度を例に紹介します。

項目内容
制度名令和8年度栃木県eスポーツ活用事業費補助金
目的eスポーツの振興、地域活性化、教育的効果の創出、福祉の向上、地域課題の解決
対象者eスポーツを活用した事業を実施する市町、公共的団体等
対象事業の条件主たる実施会場が県内にあること、上記の目的のいずれかに該当すること
補助率・上限額補助対象経費の2分の1、上限20万円
事業の実施期間交付決定日から令和9年1月末日まで
対象外の例県の他の補助金を受けている事業、オンラインのみで実施する事業など

この例からは、都道府県の制度には次のような特徴があることが分かります。

  • 「オンラインのみ」の事業は対象外など、実施の形式に条件がある
  • 他の補助金との併用に制限がある
  • 実施期間が決まっており、事業を完了して報告する期限もある

お住まいの都道府県や市町村にも、同じような制度がないか、所管部署(スポーツ振興、観光、地域振興、産業振興など)に確認してみてください。

 

補助金・交付金を使うときの共通の注意点

制度が異なっても、共通して気をつけたい点があります。

交付が決まる前に始めない

多くの制度で、交付決定の前に着手した事業の経費は、原則として対象外です。栃木県の制度でも、その旨が記載されています。会場の予約や業者への発注のタイミングは、必ず制度のルールを確認してから決めます。

対象になる経費と、ならない経費を確認する

会場費、機材費、配信費、運営の委託費、賞品・景品など、経費の種類によって対象かどうかが分かれます。見積もりを取る段階で、対象経費に合わせた内訳にしておくと、後の手続きが楽になります。

開催形式の条件を確認する

会場での開催が条件になっている制度や、オンラインのみの開催は対象外の制度があります。開催形式を決めてから制度を探すのではなく、制度の条件を見ながら開催形式を検討するのも一つの方法です。

他の補助金との併用を確認する

同じ事業に、複数の補助金を重ねて使えない場合があります。併用の可否は、事前に確認します。

実績報告までを見通す

事業が終わったあとに、実績報告の提出が必要です。参加者数や費用の記録を、開催中から残しておくと、報告がスムーズです。大会後の振り返りの進め方は、eスポーツ大会後の振り返り・レポーティングの進め方でも解説しています。

 

制度を探して活用するまでの進め方

  1. 大会の目的を整理する:何の課題を、どう解決したいのかを言葉にします。
  2. 制度を探す:国、都道府県、市町村の所管部署と、公式サイトの公募情報を確認します。
  3. 条件を確認する:対象事業、対象経費、補助率、上限額、申請期間、実施期間、併用の可否を、要綱や公募要領で確認します。
  4. 窓口に相談する:eスポーツ大会が対象になるか、不明な点は、申請前に窓口へ問い合わせます。
  5. スケジュールを逆算して企画する:交付決定の時期と、事業の実施期間から、大会の開催日と準備の工程を決めます。

 

申請前に整理しておきたいこと

補助金や交付金の申請では、「なぜeスポーツなのか」「どのような効果を見込むのか」を説明する場面が出てきます。次のような点を、事前に整理しておくと、申請書類や庁内の説明がスムーズになります。

  • 解決したい地域の課題と、大会の目的
  • 参加者の対象と、見込む人数
  • 成果を測る指標(参加者数、地域外からの来訪者、関連イベントへの回遊など)
  • 必要な経費の内訳と、全体の予算

目的と指標の決め方は、eスポーツ大会の企画で失敗しないための目的設定ガイドで詳しく解説しています。自治体としての企画の全体像は、自治体がeスポーツ大会を開催するには?をご覧ください。

 

制度の確認と企画を、並行して進めるには

補助金や交付金は、申請の時期や実施の期間が決まっているため、制度の確認と大会の企画を、同時に進める必要があります。担当者が通常の業務と並行して、すべてを調べながら企画するのは、負担が大きい作業です。

JCGでは、自治体の目的に合わせた大会の企画から、会場、配信、当日の運営、実施後のレポートまで、一貫してご支援しています。制度の条件を踏まえた、スケジュールや内容の相談も可能です。なお、補助金の可否や申請の手続きそのものについては、各制度の窓口でご確認ください。

大会の全体の流れはeスポーツ大会の開催方法を徹底解説で、当日の運営はeスポーツ大会当日の運営マニュアルで紹介しています。「何から手をつければよいか分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。

 

まとめ:まずは「目的」を決め、窓口に早めに確認する

自治体のeスポーツ大会には、国の交付金や、都道府県独自の補助金が使える可能性があります。ただし、対象事業や経費、補助率、申請時期は制度ごとに異なり、eスポーツ大会が対象になるかは、個別の確認が必要です。まずは大会の目的を整理し、所管部署や制度の窓口に、早めに相談することが大切です。

自治体でのeスポーツ大会の企画・運営でお困りの際は、ぜひJCGにご相談ください。

 

参考にした情報

※制度の内容は変更される場合があります。最新の情報は、各制度の公式サイトや窓口でご確認ください。




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